治療の効果を最大限にするには?
まだおさまらないコロナ感染対策のための行動の不自由や、気候が変化する時期、ストレスを感じることや、体調を崩すこともあるかもしれませんね。
今回は、病気の時、優先すべきは適切な医療や治療なのですが、その効果を最大限にするためには、どうすればよいのかということを書いていきたいと思います。
本当は体に与える影響や効果は無いはずなのに、お薬だと言われた偽薬を飲んで、症状が改善することをプラセボ効果と言います。現在では脳の働きの測定も可能になったので、脳内のプラセボ反応と、その有効利用についての研究もされているようです。
スタンフォード大学のアリア・クラム教授もその一人で次のような研究が発表されています。
- 成分の意識による食欲増進の違い
実際には同じミルクセーキなのですが、その成分を(無糖、脂肪0、140Cal)と伝えてと飲んだ後と、その成分を(砂糖56g、脂肪30g、620Cal)と伝えて飲んだ後の血液検査では、なんと、食欲増進ホルモンの分泌は、後者の方が低いという結果に。
- 運動量の認識による効果の違い
全米の7つのホテルの清掃員の控室に「あなたの仕事は良いエクササイズになる」と、説明を受け、業務別に消費カロリーを記載したポスターを掲示したホテルと、その掲示をしなかったホテルでは、ポスターがあった清掃員の体重、体脂肪、血圧が下がっていた。
人の行動による効果の量は、その人がその行動をどうとらえるかということによっても差があるということになります。その人の物事の認識、とらえ方によって脳から体へ与える指令が異なると考えられています。
さらにクラム教授は、これをストレスへのとらえ方(ストレスマインドセット)に発展させ、ストレスを脅威でなく、良い影響をあたえるというストレスマインドセットを持つことが、仕事へのパフォーマンスを上げ、その人の健康面、満足度などに良い影響をもたらすとしています。
「病は気から」とも言いますが、よくなろうとする心の在り方も大切だということでしょうか。
リエンゲージメントでは、認知行動療法(CBT)や、マインドフルネスなど、自分の心の特徴に気づき、人生を生きやすくするためのプログラムも多く用意されています。
ご興味のある方は、ぜひ一度見学にいらしてくださいね。
参考:「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」ケリー・マクゴニガル著/大和書房, “Change your mindset, change the game “Dr. Alia Crum / TEDxTraverseCity