自分らしいキャリアとは
寒くなったり暖かくなったり、冬物コートと春物コートで迷う日が続いています。道を歩いていると沈丁花(じんちょうげ)の香りがしてきて、徐々に暖かくなってきましたね。
さて、いきなりですが、3つ質問をしますので、ちょっと考えてみてもらえますか。
・何が得意か(才能と能力について)
・本当は何をしたいのか(動機と欲求)
・何に意味や価値を感じるか、充実しているか(意味と価値)
これらは、「キャリアアンカー」を確かめるための質問です。
キャリアアンカーとは、個人がキャリアを選択していく上で譲れない軸となる大切な価値観や欲求、能力などのことです。アンカーとは、船の錨(いかり)を意味しており、船をつなぎとめ安定させるためにあるように、キャリアのセルフイメージがある方が、それが判断基準となり、自分らしいキャリアを歩んでいけるといわれています。
この有名なキャリア理論は、マサチューセッツ工科大学ビジネススクールの組織心理学者であるエドガー・H・シャイン博士によって提唱されました。
シャインが提唱する8つのアンカーは、キャリア形成された後は、年齢や様々な環境の変化があっても生涯にわたり軸は大きく揺らがないといわれています。職務経験を重ねることでキャリア形成されていくので、学生や新卒の人材に当てはめることは適切ではありません。
キャリアアンカーの視点で「どのように働きたいか(HOW)」の部分を考え、職場で自分が活躍できるポイントを見出すことで、働き続けることにつながります。企業にとっても、キャリアアンカーの重要性を理解する事で、個人が持つ価値観のギャップから起こるトラブルを回避したり、チーム内を円滑にする事ができます。また、社員がそれぞれお互いのキャリアアンカーを確認・理解しあう事により、うまく役割分担ができるようになれば、組織運営もスムーズになり、より強固なチームとなります。
以下、キャリアアンカーの8つの分類となります。
- 特定専門分野(スペシャリスト):専門家としての能力を発揮したい
- 全般管理コンピテンス(ゼネラリスト):総合的な管理職位をめざす
- 自律・独立(自由):制限や規則に縛られず、自由に取り組めることを重視
- 保障・安定タイプ:保証や安全性を重視
- 企業家的創造性:発明家や芸術家、起業家を目指す
- 純粋な挑戦:挑戦が人生テーマ
- 奉仕・社会献身:仕事の上で人の役に立っていると思えることを大切にする
- 生活様式:仕事とプライベート、両者のベストバランスが大事
キャリア・アンカー、自分は何となくこれかな、と思ったものはありましたか?
リエンゲージメントでは、プログラムを通して自己理解や他者理解を深めていきます。
興味がある方は、ぜひ一度見学にいらしてみませんか。