認知行動療法(CBT)第7回

認知行動療法(CBT)第7回

第7回:損得分析

前回は信念の気付き表を用いて、自分を辛くしているかもしれない(大切に出来ていない)原因の「信念」について考えてもらいました。

信念に気づき分析をしてみると、知らず知らずに行っていた「損する考え方や行動」が何だったのかが明らかになってきます。そして、なぜ自分(もしくは他者)が困っていたのかという悪循環に気づくきっかけを得ることが出来ます。悪循環に気づくことで、これまでと違った考え方や行動を検討することが出来るようになります。

今回はそれらを検討する技法のひとつとして損得分析を紹介します。

前回のホームワークを提出しましょう

・エピソードを最低1つ取り上げ、3コラムでまとめてください。
・その際、どのような信念が根底にあったか検討してください。
・検討した信念に対してどのような対策が良いか検討し実践してみてください。
・そのうえでの気付きをまとめてください。

損得分析

自分を大切にできていない考え方を見つけ出し、分析してみることで自分の深い考えに気づくことができます。

損得分析の手順は以下の通りになります。

①自分を大切にできない考え(信念)・行動のメリットとデメリットを挙げます。
②メリットとデメリットの両方を見比べてより自分に影響の大きい方に不等号(<、>)を書きます。
③デメリットが大きい場合は代わりの新しい考え方・行動を書き込みます。
④メリットが大きい場合は、その考えや行動を素直に受け取りましょう。

【ワーク1】例題を参考に、自分のエピソードを1つ取り上げ、損得分析を行ってみましょう。

(例題)

(損得分析の例)

損得分析をやってみましょう。

【ワーク2】

新しい考え方、行動をもとに何かできそうなことはありますか?
来週までにできそうな行動プラン(いつ、どこで、だれが、なにを、どのようにして、どうする?)を立てて実践してみましょう

自分を大切に出来ない考えのメリット

自分を大切に出来ない考えにメリットなんてあるのかを少し考えてみましょう。

例えば、試験の結果が良くなかったクヨミさんがいたとします。「どうせ私はいい成績が取れない。進学校にも行けないんだ。」と考えました。この場合のデメリットはどんなことがあると思いますか。

例えば、
①自分に自信がなくなる。
②他の進学先の可能性を見落としている。
などがあるかもしれません。

簡単にデメリットを挙げられるにもかかわらず、多くの人はこのような考えから抜け出せません。それはこの考え方に隠れたメリットがあるからです。多くの人は、「好きで、こんな考え方しているわけではない」と考えますが、このような考え方がクセのように当たり前になっているということは、マイナス思考でなんらかの得をしているからと考えることが出来ます。

例えば、次のようなメリットです。

    ①勉強に打ち込まなければ自信を失う可能性が減る。
    ②試験に落ちたことを問題のレベルが高いせいにすれば、自分の欠点や困難さを直視せずに済む。

などが挙げられます。

マイナス思考のメリットを明らかにすることは、簡単なことではありません。しかし、自分を大切にする考え方の第一歩となります。自分の考え方を見つめて、少しずつでも前に進んでいきましょう。

【ホームワーク】

行動プランを実践してみての結果を確認しましょう。新しい考え方、行動は妥当でしたか?以前と比べてはどのような気持ちや行動の変化がありましたか?次回までに振り返ってみましょう。

ワーク1~2を実施しましょう

ワークを実施し、内容を報告メールで送ってください。Wordファイル等をメールに添付しても結構ですし、メールに直接書いて送っても構いません。

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