解決志向トレーニング 第4回

解決志向トレーニング 第4回

第4回:リソース

前回は例外についてお話をして、例外を意図的に実施することで好循環が得られることをお伝えしました。今回は解決志向で使われるリソースについてお伝えしたいと思います。

リソースを見つける

リソース(資源・資質)とは解決の構築(良い状態をこれから作っていく)ために役立つものすべてを指します。

<内的リソースの例>
個人の中にある力、本人の興味関心(好きなこと)、特技、趣味、容姿、持ち味、セールスポイントなど

<外的リソースの例>
個人を支えている人々、生き物(ペットや植物など)家族、友達、師匠、イベント、宝物、外部専門機関、外部支援機関など

解決志向では「誰もが自分に役立つリソースをもっており、自身の解決の専門家である」と考えます。リソースが見つからないと思うときは「リソースとは長所のことで、問題とは短所のことだ」というように問題とリソースを分けて考えている傾向がありますが、それは違います。

リソースの定義は、今、ここにあるものです。ないものはリソースではありませんが、もしあるのであれば、その内容が何であれ、それはリソースと考えます。あるものをどう活かすかが大切です。

【ワーク1】①、②の方について、リソースと思われるものを、複数あげてください。

①Kさんは、上司や部署のメンバーを面と向かって批判します。昨日も上司を無能よばわりして上司ともめていました。Kさんの言っていることは正論ではあるのですが、上司はKさんをとても嫌っています。あなたは、以前Kさんに少し発言を控えるように忠告しましたが、「上司であろうと同僚であろうと、間違いは間違いだ。なぜ遠慮しないといけないんだ?」と言い返されてしまいました。

②Mさんはいろんなものに手を出します。あれこれ手を出すのですが、だいたい中途半端で終わります。何かやりだすと別のことが気になるのです。一つのことをじっくりとやらなければいけないと思っているのに、それができずに悩んでいます。

【ワーク2】あなたのリソースを探してみよう

①~④の設問に回答してください。できるだけ多くの答えを挙げてみましょう。

①あなたはどんな人になりたいですか?夢や望み、目標、なりたい自分の姿は何でしょうか?
②あなたが大事にしていること、大事な物、大事な人は何でしょうか?
③あなたの好きなこと、関心があること、燃えること、わくわくすること、がんばっていること、ときめくこと、得意なことは何でしょうか?
④あなたの特徴、強み、捨てたもんじゃないことは、何でしょうか?

ワーク

ワーク1~2を実施してください。
課題の提出はWord、またはメールに直接記入してください。

ワーク1の解答例は下記に記載します。

解答例

【ワーク1】
①Kさんのリソース
・上司に対してもはっきりとものをいうことができる。
・陰で悪口を言うのではなく、面と向かって言う潔さがある。
・正しいこと(正論)を考える能力がある。
・忠告に対して自分の意見を主張する意思の強さがある。
・嫌われても立ち向かう強さがある。
・間違いを正そうとする、強い想いを持っている。
・上司も友達も、上下関係で見るのではなく、対等に考えている。

②Mさんのリソース
・いろんなことに手を出す行動力がある。
・多くのことに関心を持つことができる。
・自分を改善しようとする向上心がある。
・自分の問題点をよく認識しており、自己理解能力がある。
・悩むくらい真剣である。

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