就労準備① 職業準備性(前半)
本日のプログラムでは「職業準備性」について考えます。
どのような働き方であっても基本的な「職業準備性」が備わっていることが、働く上での前提となります。
「職業準備性」とは?
「職業準備性」とは、働くことについての理解・生活習慣・作業遂行能 力や対人関係のスキルなど基礎的な能力のことです。職種や障害の有無を 問わず、職業生活を始める上で必要とされるものです。
「職業準備性」ピラミッド
この図は「職業準備性ピラミッド」と呼ばれているもので、障害の有無に関わらず、人が就業する上で必要とされる5項目を、その優先順位で並べています。
仮に適性のある職業に就いたとしても、どんなに作業能力が高くても、ピラミッドの底辺から順にしっかりと備わっていないと働き続けることは難しいということを表しています。
5項目のどこが不十分なのかは、皆さんのこれまでの経験により様々で、見直さなければならない力点も異なります。しかし、5項目の順序が大きく入れ変わることはありません。
職業準備性ピラミッドにはどのような内容が含まれるか、基礎となる下の段から見ていきます。
「職業準備性」①健康管理
・服薬管理
・通院
・症状(障害)の理解
・セルフコントロール
「職業準備性」②日常生活管理
金銭管理
規則正しい生活
就寝起床
食事
衛生管理
「職業準備性」③対人技能
・身だしなみ
・会話
・意思表示
・感情コントロール
・協調性
・場の空気を読む
・環境変化適応
「「職業準備性」④基本的労働習慣
・ビジネスマナー
・職場のルール
・勤怠の安定
・欠勤などの連絡
・指示理解
・報連相
・安全管理
「「職業準備性」⑤職業適性
・業務処理能力
・作業速度
・持続力
・正確性
・クオリティ
・創意工夫
「職業準備性」のポイント
・職業準備性はオープン就労/クローズ就労どちらの場合でも必要です。
・ピラミッドを下から積み上げていくことが重要です。
⇒下の段が崩れてしまうと、それまで積み上げたものも崩れてしまいます。
【ワーク】 職業準備性ピラミッドの各段から項目を2つを選び(5段あるため合計10個)、自分自身の状況をふり返り、どのような状態がその項目の準備が整っていると言えるのかを考えてみましょう。
例: ①健康管理の「服薬管理」 ⇒ 忘れることなく、決まった時間に決められて薬を服用している。頓服薬を含めて、手元にある薬の数を把握し、薬を切らさないようにしている。
📝選んだ項目、準備が整っていると思われる状態をメールに書いて報告してください。報告の形式は、メールに直接打ち込んでも構いませんし、Word等を添付する方でも、形式は構いません。