視野を広げて考える
海の日を迎え、7月も中旬に入りました。
例年であれば都心でもセミの鳴き声が聞こえる夏日和かと思いますが、今年は梅雨の気候が長引き肌寒く感じる日が続いております。
気温の変動が激しく体調も崩しやすい気候ですが皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は物事の捉え方についてお話したいと思います。
日常生活の中で私たちは様々な出来事を経験し、その出来事に対して自分なりの解釈を与え、理解を深めようとします。
しかし、そのとき私たちは、目の前に起こった「現実」と、自分の頭の中で起こっている「思考や想像」を区別せずに物事を捉えていることが多いことを知っていますでしょうか。
例えば、朝時間に追われ急いでいる時に、駅のホームで人とぶつかったとします。
ある人は「どこ見ているんだ!」と怒るかもしれません。
ですが、そのときに起こっている現実は「人とぶつかった」ということだけです。
ぶつかって来た人がよそ見をしていたかどうかは、ちゃんと確認していない限り、その人の思考や想像によって認識された世界でしかありません。
もしかしたら自分がよそ見をしていたかもしれないし、ぶつかった人は誰かとぶつかってしまうのを避けた結果その人にぶつかってしまったかもしれません。
このように、普段認識している世界というのは、「現実」に加え、自分の「思考や想像」が付加されたものであることがわかります。
この起こった事実と自分の思考や想像が混合されることを、第三世代の認知行動療法の一つである ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)では、フュージョンと言います。
今の例でいえば「どこ見ているんだ!」といった怒りについての思考に囚われてしまうことで、適切な判断が上手くできなくなってしまっています。
世界の偉人もこのような名言を残しています。
アルトゥル・ショーペンハウアー(哲学者)
「誰もが自分自身の視野の限界を、世界の限界だと思い込んでいる」
ガイウス・ユリウス・カサエル(共和政ローマ期の政治家)
「人は喜んで自己の望むものを信じる」
人はその瞬間瞬間で、自分が見ていること、見たいということにのみ意識が向き、物事を理解しようとすることが、昔から語られていたことがわかります。
物事を適切に把握し行動するためには「現実」と「思考や想像」との間に、距離をとって区別するスキル(脱フュージョン)を身につけることが有効とされています。
リエンゲージメントでも、ACTをはじめとする認知行動療法に関するプログラムを実践することで、社会生活で生じるネガティブな考え方や行動をコントロールする力を養い、自分らしい生き方を目指すお手伝いをさせて頂いております。
これからの事についてどうすればよいかお悩みがございましたらいつでもご相談ください。
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