ストレスコーピングのコツ~ストレスは無い方がいい?~
今日はストレスコーピングについてお話していきたいと思います。
まずは、そもそも『ストレス』とは何なのか、お伝えしていきましょう。
私たちはある出来事が起こったとき、それを見たり聞いたり感じたりと認知することによって物事を判断しています。
その判断、つまり評価によってストレスと感じるか感じないかが人によって変わってきます。
出来事に対して、ある人にとっては『どうってことない』と評価し、ストレスに感じない方もいれば、『もうだめだ』と評価し、ストレスに感じる方もいます。
この時、ストレスに感じた出来事がストレッサーと呼ばれる刺激です。
このストレッサーによってもたらされるのがストレス反応です。
例えば、気分が落ち込む・憂うつになる・イライラするなどの心理的反応、胃が痛む・動悸がする・汗が出るなどの身体的反応が挙げられます。
その結果、思考にも変化もみられます。
例えば、注意力の散漫・記憶力の減退・視野狭窄・反復思考などが見られます。
思考が変わると行動も変化します。
例えば、遅刻や無断欠勤、ミスの増加、作業効率の低下等といった影響が出てきます。
緊張状態にある状態が長時間・長期間であればあるほどストレス反応も大きくなり、疾病に移行しやすくなってしまいます。
そこで必要なのがストレスへの適切な対処、つまりストレスコーピングです。
ストレッサーによってもたらされた影響に上手に対処することで疾病予防に繋がりますし、より良く生きる術にもなっていきます。
しかし、対処と言われても一体どのようにすればいいのでしょうか?
実はストレスコーピングで一番大切なことは1つだけなのです。
それは『何のためにするのか目標をさだめること』です。
ここで注意が必要です。
目標は『ストレッサーを無くすこと』ではありません。
人生においてストレッサーが無くなることはありません。
むしろストレッサーは対処可能な範囲でほどほどにある方が内分泌系や自律神経系が最も機能すると言われています。
なのでストレッサーを無くすのではなく、ストレッサーがあっても自分の機能を邪魔されないことが大切です。
嫌な気持ちになったとしてもそれを排除するのではなく、その感情に邪魔をされないようにすることが重要なんですね。
では、ストレスコーピングのコツをお伝えしていきたいと思います。
ストレスコーピングに何かしらの技法があるわけではありませんが、基本的にはこの3つを意識してくださればと思います。
1つ目は、『自分の気持ちや考え、感覚に気付くこと』です。
忙しかったりすると自分の感覚などはないがしろにされがちですが、自分が今どう感じ、どのように考えているのかを一旦立ち止まり知ることは重要なことです。
2つ目は、『誰しもが感じるであろうことを苦悩に変えないこと』です。
悲しさやつらさ、怒りといった感情は人間であれば自然な心の動きであり、何もおかしいことはないのです。
3つ目は、『自分に優しくすること』です。
他者に厳しいことを言われたとき、自分のこころや頭の中さえも厳しい態度だったらご自身を追いつめることになってしまいます。
人によってストレッサーに対する評価は違いますが、物事をネガティブに捉えるとストレス反応も強くなっていきます。
従来の評価の仕方では、「どうもしんどいぞ」というときは別の捉え方をしてみることが重要ですね。
従来の捉え方と新しい捉え方を比較し、新しい方が「うまくいくぞ」と感じればそれを意識して継続し、何も変わらないのであれば次の捉え方や考え方、やり方を試してみてください。
また、楽しくなくても笑顔を作ってみたりユーモアを交えて考えてみたりすることも認知の仕方を変える方法としては有効だと言われています。
また、自分の気持ちに巻き込まれそうになった時は感情や気分を静める方法として瞑想や呼吸法、自律訓練法などが有効です。
自分ひとりでは難しいと感じるのであれば、専門家に相談するなど社会資源を上手に使ってみてくださいね^ ^
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