『ユー(you)モア(more)を大切に』 ーあなたをもっと大切にー
6月に入り、梅雨に入り、あまりの湿気で体力も奪われるような今日この頃…。
せめて、気持ちだけは明るく前向きに行きたいところです。
今日は、樋野興夫さんの『明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい』(幻冬舎)の一説の言葉。
『ユー(you)モア(more)を大切に』を取り上げてみたいと思います。
樋野興夫さんは、順天堂大学医学部で、病理・腫瘍学の教授を務める病理学者です。
病理学者は、外来にでる臨床医とは異なり、患者さんに会うことはまずなく、研究室で、がん細胞を観察したり、亡くなられた方の病理解剖を行うのが主な仕事です。
しかし樋野教授は、2008年1月、「医者とがん患者が対等の立場でがんについて語り合う場」として、がん哲学外来をスタートさせました。
がんになると、多くの人は自らの「死」を意識し始めます。そして、約3割の方が「うつ的」症状を呈します。
がんになったことで生きる希望を失ったり、生きる意味を見いだせなくなったりし、うつ的な状態に陥ってしまうのです。
うつといってもうつ病ではありませんので、薬で治すことはできません。
励ましや、応援の言葉も有効ですが、残念ながら一時的なものにすぎません。
言われた直後は心が前向きになり、元気が出るように思うかもしれませんが、独りになると不安や恐怖に襲われます。
うつ的な症状を解消するには、患者さんの思考そのものを前向きに変化させることが重要であると、教授は説きます。
そのきっかけとなるのが、「言葉の処方箋」であり、人間の根源に触れる問いかけであると・・・。
当事業所を利用されている方々も、うつ病などの診断で、仕事を続けられなくなっています。
そして、もう再び繰り返すことなく、就労し定着させるためにも事業所に来られております。
またHPにも記載がありますが、中には、うつ病発症は二次的なもので、そもそも、発達障害などの一次障害をお持ちの方もいらっしゃいます。
この一次的な障害のために、社会に出て働いていく先々で生きづらさを感じ、トラブルを抱えて、仕事が続けられなくなるという方も数多く見受けられます。
しかも、ご自身の一次的な障害については、ご自身では理解をされてこなかった、あるいは知らなかったという方も多いのです。
この事業所では、自分の強み、弱みなどの特性を知り、理解し、向き合うことに取り組んでいただきます。
そこから改善策や、対応策を考え、実行していくことが最就職の近道です。
つまり、ご自身の思考が変化したことで前を向くことができ、再び社会へ復帰されていくのです。
この作業は大変な労力であり、ストレスがかかることは間違いありません。
そして、自分自身とじっくり向き合うには、長い時間が必要であるともいえるでしょう。
社会から切り離されている感覚もあり、孤独感や、焦燥感も出てくるかもしれません。
しかし、別の見方をすれば、長い人生の中で、自分自身を大切に『ユー(you)モア(more)を大切に』する貴重な時間であるとはとらえられないでしょうか?
独りで悩んでいるのではなく、勇気を出して、同じような悩みをもつ仲間とともに、就労定着にむけて、一歩を踏み出してみませんか?
※リエンゲージメントでは、
随時 無料のリワークプログラムに参加できる方を募集しております。
気軽にお問合せください。
[footer]]]>