急がば回れ
アサーショントレーニングの発展は、アメリカの人権運動が背景にあります。
人権を侵害されている人々が自己の権利や人間としての尊厳を取り戻すために必要だったのです。
本日は、アサーションとは何か、コミュニケーションとは何かを考えました。
コミュニケーションを狭義でとらえると、「メッセージの伝達」「情報の伝達」と言えます。
情報の伝達の方法は様々ありますが、今回は「単方向コミュニケーション」と「双方向コミュニケーション」を行いました。
相手からのフィードバックが伴わない一方的な情報伝達を「単方向コミュニケーション」
相手からのフィードバックを伴う情報伝達を「双方向コミュニケーション」と言います。
ある図版を、1回目は「単方向コミュニケーション」、2回目は「双方向コミュニケーション」で相手に書いてもらうということをしました。
結果は、想像のつく通り、双方向コミュニケーションで書いた図の方が、元の図版により近いものになりました。
面白いのは、単方向コミュニケーションでは、お互いが伝わっているかどうかもわからず、フラストレーションがたまるという所です。
全く確認できないため、指示を出す側は相手の進行具合やちゃんと伝わっているか分からず心配になり、指示を受ける側は、相手が何を言っているのかわからなくても聞き返せないし、場合によっては、まだ書き終わっていないのに、次の説明が始まってしまったりでストレスとなったということです。
思わず確認の声が自然と漏れてしまう方もいたほどでした。
また、出来上がった図と図版を比べると、全く思ってなかったような図が出来上がっていて指示を出した側も指示を受けた側もびっくりされていました。
指示をだしている側は完璧に説明できていると思っていても、相手に伝わっていなかったし、指示を受けた側もこうだと思い込んでいたものが全く違ったということでした。
これが、仕事だったらどうでしょうか?
上司が部下に仕事に指示を一方的に出して、伝わっていると思ったのに部下の提出したものをみたら全く違っていてびっくり・・・
よくある話だと思いませんか?
相手に伝わるように話すことはもちろん、相手に確認すること、つまり、双方向コミュニケーションが大切です。
アサーショントレーニングでは、相手に伝わるように直接伝えること、言葉の準拠枠を確認しながらすり合わせていく作業が非常に重要になります。
ビジネスマナーで言うと、「報告・連絡・相談」にもつながっていきますね。
一言確認するだけであれば、5分もかからないと思います。そのひと手間でより正確なものに近づける、お互いの安心感が得られるとしたら、あなたはどちらを選びますか?
以前、茶道の先生が、「一回一回の所作を飛ばすことも出来ますが、それを飛ばした所で1分と変わりません。ひと手間かければ美しく、丁寧に見え、相手への思いやりが表現できます。であれば、所作を飛ばす必要はありますか?」とお話されていたのを思い出しました。
プログラムへの参加にも同じことが言えますね。焦って身に入らない状態よりも、腰を据えてひとつづつものにする方が、後々良い結果につながります。
「急がば回れ」昔からの知恵ですね^^
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