喜びを感じる力
事業所内で必要なものを提案していただいたり、このプログラムから様々な情報発信をして頂きたいと思っています。
発展の可能性が高いプログラムに期待しています。
さて、今回は「主体性」について触れたいと思います。
「主体性」とは、自分の意志・判断で行動しようとする態度です。
「主体性」が何故必要なのかを考えた時に、V.E.フランクルの「夜と霧」という本を思い出しました。
「夜と霧」という本には、心理学者であるV.E.フランクル自身の強制収容所内での体験が綴られています。
彼はユダヤ人であったため、ナチスによってとらえられ、彼の家族ともどもアウシュヴィッツ収容所に送られ、壮絶な体験をします。
家族の生死もわからぬまま、寒さや飢えに耐え、過酷な労働を強いられ、人々は生きる意味を失い、無感情になっていきます。
やがて、収容所内でクリスマスに解放されるという噂が流れます。しかし、それが裏切られた途端に力尽きてしまう人々、自暴自棄になって、食料と交換できる貴重な煙草を吸いつくしてしまう人も現れました。
その中で、フランクルは「繊細な性質の人間がしばしば頑丈な身体の人々よりも、収容所生活をよりよく耐え得た」と綴っています。
自分には未来があると信じられた人の方が耐え抜くことが多かったというのです。
ここで言うなりに動くしか道はない
自分には自由も未来もない
生きる意味などない
そう考えたときに、支配は心にもおよび、生きる目的・希望を見失います。
そこには「主体性」はありません。
周りから与えられた環境に流されるしか選択肢がないとも見えます。
しかし、同じ収容所の過酷な状況下でも人間性を失わない人々がいました。
彼らは、音楽を楽しんだり、美しい夕焼けに心を奪われることもありました。
極限状態の中でも、美しさや喜びを感じる力を失わなかったのです。
フランクルはどんな状況でも、その一瞬一瞬を大切にすることが、生きがいを見つける力になると気付きました。
運命に打ちのめされていては、こうした喜びは感じる事はできません。運命にどう向き合うかが大事なのだと。
そして、以下の言葉も残しています。
「どのような状況になろうとも、 人間にはひとつだけ自由が残されている。それは、どう行動するかだ。」
主体性を持って過ごすことは、喜びを感じる力になります。
また、主体性を持って人生や物事に取り組むからこそ成長が生まれ、生きがいや心の支えを持つことに繋がります。
参加者の皆様にも物事に主体的に関わっていただくことで、より多くの成長や気づきを得ていただければと願っています。
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