香りの脳への直接的な効果
こんにちは、日中は暖かくなり、すっかり春ですね。
皆さんは、風に運ばれた香りで季節の変化を感じることがありますか?
桜の香りで、春の出会いや別れなど、その匂いに付随した記憶が蘇ることもありますよね。
においによって記憶が想起されることをプル―スト効果やプルースト反応というらしいのですが、これは作家のプルーストの『失われた時を求めて』の主人公が紅茶の香から思い出した記憶から生まれた言葉だそうです。
さて、人間が持つ五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のうち、嗅覚だけが、脳に直接アクセスしていると言われています。
鼻腔の上方部にびっしりとあるにおいセンサーとなる臭細胞がニオイ分子を取り込んで、脳の大脳辺縁系にある臭球に電気信号として伝達され、その情報が脳のさまざまな場所(偏桃体、視床下部、海馬)に送られ、記憶のイメージが作られるとのことです。そのため匂いが関連するイメージを想起しやすいと考えられます。
他の感覚が、受け取った情報を大脳新皮質経由で大脳辺縁系の関係するところにアクセスするのに比べ、嗅覚は匂いを嗅ぐことが、生命の危機、生存にとても重要だったため大脳辺縁系に直接アクセスするとも考えられています。
においのメカニズムは未解明なところも多いのですが、良い香りは、大脳辺縁系から自立神経を調整する視床下部にも直接働きかけることもできるため、鎮静作用、不眠改善に役立つと言われています。
欧米ではアロマの香りが医療的な役割として利用されているのにも納得です。
自分のお気に入りのアロマだけでなく、香りのよい紅茶や、お茶の香りでも心をゆったりリラックスできますので取り入れてみてください。
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ご興味のある方は、ぜひ一度見学にいらしてくださいね。