他者から見る 自分の気持ち
最近はイルミネーションの数も増えて、冬になってきたことを実感しています。
さて、みなさんは『3月のライオン (作:羽海野チカ)』という作品を知っていますか?
中学生でプロ棋士となった主人公 桐山 零が様々な人との関わりを通し、生き方や将棋と向き合う姿勢などを学び、成長していくストーリーです。
今年の初めには実写化もされた作品ですね。
今日は、その『3月のライオン』の中で、主人公が葛藤を抱いている“ある人物”の話を少ししたいと思います。
それは、主人公の零の義姉が想いを寄せる“後藤”という人物です。
零は、妻帯者でもある後藤が義姉と一緒にいる現状に怒りのような感情を覚えていました。
それは義姉が後藤のことを想いながらも苦しさを抱えていることがわかったからです。
零は、後藤に対し、強い敵対心を抱き、将棋で戦った際にもその強い感情を後藤にぶつけます。
一度は義姉の件で後藤とぶつかり合い、殴られたこともある零。
しかし、後藤は時に零を擁護するような発言をすることもありました。
自分は後藤に敵対心を持ったらいいのか、あるいは感謝等の情を持ったらいいのか。
零は混乱しながらも、後藤との微妙な関係を続けていきます。
複雑な感情があることを見せる零と後藤との関係ですが、以前にこの『3月のライオン』に関する展示会に私が赴いたときに、2人の関係を表すある言葉が書かれていました。
「後藤は零に“男としての強さ”を教える存在である」というものです。
主人公の零は表面的には内気でありながら、内情では激しいものをもった少年としても作品の中では描かれています。
一方で、後藤は将棋のさし方も立ち居振る舞いも強く、重い印象を与える描かれ方をされています。
いわば、零にはない『強さ』を後藤は表現している存在とも言えるでしょう。
私たちは、自分が苦手とする人や「嫌いだ」と思う人に対しては、内側に3つの気持ちを持っているといわれています。
自分に似ているところを持っているか。
自分の触れられたくないことに触れている(あるいは触れられたくないことをする)か。
自分にはないものを持っている嫉妬心か。
みなさんにも思い当たることはないでしょうか。
零の後藤に対する気持ちはどれにあてはまるのでしょうか。
内側にある強い情が似ているからか、自分の家族に関わっている人だからか、自分にはない『強さ』を持っているからか…。
零もそうですが、自分の内側に隠れている気持ちが見えてくると、人との関係性も変わっていくものです。
みなさんも、人との関係で悩んだときには、一度 自分の気持ちを振り返ってみると、何かが見えてくるかもしれません。
ただし、自分の気持ちを振り返るのは、とても難しいことです。
専門家のサポートのもと、適切に振り返りを行うことをお勧めします。
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